今日の患者様は初診の段階で
「上にぐらついてる歯が3本しか残ってないけど、総入れ歯はイヤ!」
と仰る方でした。
患者様のご希望に添えるかどうか、CTを撮影してみたところ
左右両方ともに骨の高さがなく、上顎洞までの距離もなく
右上の6番7番部で4mm程度、左上6番7番部で3mm程度しかない状態でした。
とりあえず、残せない状態だった3本を抜歯し、患部の経過を観察。
ようやく落ち着いたので、2/26にAQBインプラントを10本埋入しました。
埋入時、左右の6番7番部には、患者様の血液から作ったCGF(注)を入れ、ソケットリフトを行い、即時に10本分のTek(仮歯)を入れ、終了しました。
*CGF(Concentrated Growth Factorsの略)とは
血小板・成長因子が豊富に含まれた、完全自己血液由来のフィブリンゲルです。
添加物を一切用いないので、感染リスクが低減されます。
次世代の完全自己採血による血小板濃縮フィブリン製剤として、
歯科分野や再生医療など多くの分野での応用が期待されてます。
と説明を入れても、医療関係者や歯科業界以外の方には分かりにくいと思います。
僕なりに分かりやすい説明をさせて貰うとしたら、次の通りです。
従来、骨を補う治療の際には、自分の骨を移植するか、人工の骨を使うという方法が取られていましたが、骨の移植は患者様への負担が大きく、人工骨は安定しない可能性もありました。
CGFなら自分の血液を使うので感染症のリスクも少なく、負担も少ない上に治癒を促進させる効果も期待出来ます。
今日の患者様のように、骨量が極端に少ない方には再生医療の最新であるCGFを用いる方がリスクを軽減出来ると、僕は思います。